カッティングシートの貼り方|ドライ貼り・水貼りの手順とコツ、窓・車の貼り方、気泡の直し方と剥がし方

カッティングシートは、貼る面を洗って脱脂し、マスキングテープで位置を決めてから、台紙を少しずつはがしてスキージー(へら)で中心から外へ押さえ、最後にアプリケーションシートを折り返すようにはがす、の順で貼ります。看板の板や車のドアに貼る文字は水を使わない「ドライ貼り」、ガラスに大きく貼るときは薄めた中性洗剤の液を吹いてから貼る「水貼り」も選べます。

たとえば店のガラス扉に営業時間を貼るなら、文字は1m以内のことが多く、上の辺をテープで留めてドライ貼りで十分です。外から読ませる文字をガラスの内側に貼るなら、文字を左右反転で切っておきます。この記事では、道具と値段、ドライ貼りと水貼りの手順を図で、液の濃さや温度はメーカーの資料の数字でまとめ、窓・車・看板ごとのコツ、失敗の直し方、剥がし方、施工を頼む目安と費用まで書きました。

貼るもの 貼り方と注意
小さな文字・ロゴ
A4くらいまで
ドライ貼り。上の辺をテープで留める「上貼り」で、台紙を少しずつはがす
看板の板の文字
1m前後
ドライ貼り。中央をテープで留める「センター貼り」で半分ずつ
窓ガラスに大きく 水貼りも選べる(中性洗剤0.1〜0.2%の液)。エア抜けの粘着剤の品は水貼りできない
窓の内側から外へ
内貼り
文字を左右反転(鏡文字)で切る。網入りガラスや濃い色は熱割れに注意
車のドア・ボディ ドライ貼り(3Mは車に水貼りをすすめていない)。ワックスを落としてから
寒い日
10℃を下回る
貼らないか、貼る面とシートとまわりを温める(3Mのスコッチカルは10℃以上。光を通す透過タイプは16℃以上)
高い場所
2m以上
仕事で作業するなら、作業床や墜落防止の措置が法令で求められる高さ。自分で貼らず、施工を頼む

※温度と液の濃さは、3M・トーヨーケムの資料の値です。使うシートの説明書に別の指定があれば、そちらに従います。

カッティングシートを貼る道具と値段

道具 例と値段
スキージー(へら)
押さえる道具
ナイロン 100×70mm 220円
フェルト付き 100×80mm 330円
アプリケーション
シート
文字を移す転写用
リンテック AP415 中粘着・透明 490mm×20m 4,620円
マスキングテープ
位置決め・仮留め
建築塗装用 12mm×18m 10巻 550円
カッター イエローカットスリム 1,067円
気泡抜きの針 イエローペン(ノック式の気泡抜き) 2,024円
替えの針(イエローペン ニードル) 1,386円
水貼りの道具
スプレー・ヘラなど
フィルム貼り道具セット HT065(ガラスフィルム用。スプレー・カッター・ヘラ2種) 1,188円
液は水に中性洗剤を0.1〜0.2%(家にあるもので作れる)
家にあるもの メジャー、中性洗剤、乾いたタオル、アルコール(脱脂用)、ドライヤー

※サインシティの表示価格(2026年10月20日時点、税込)。送料は商品と届け先で変わります。

作業台の上に、黄色いスキージー、カッター、マスキングテープ、メジャー、霧吹き、透明のアプリケーションシートのロールが並べられている様子
カッティングシートを貼る道具のイメージ

なくてはならないのは、スキージー、マスキングテープ、メジャー、カッターの4つです。スキージーは220円ほどのナイロン製で足り、フェルトの付いたものはシートの表面に傷が付きにくくなります。プロッターでシートを自分で切るなら、文字の並びを保ったまま移すアプリケーションシートも要ります。切った文字を注文するなら、アプリケーションシートが付いて届くかを確かめておきます。

アプリケーションシートは、透明のフィルムタイプと和紙タイプがあります。透明は貼る面が透けて見えるので位置を合わせやすく、初めての方に向きます(アプリケーションシートの一覧)。水貼りをするなら、霧吹きと中性洗剤を足します。サインシティのガラスフィルム用のフィルム貼り道具セットには、スプレー・カッター・ヘラ(2種)が入り、1,188円です。

ドライ貼りと水貼り、どちらで貼るか

貼り方 向く場面と注意
ドライ貼り
水を使わない
向く:小さな文字、看板の板、車、凹凸や曲面、寒い季節
注意:一度押さえると貼り直しにくい。テープで位置を決めてから貼る
水貼り
薄めた中性洗剤の液
向く:ガラスなど平らで大きな面(3Mは大きな面積に専用の液での水貼りをすすめる)
注意:乾くまで1週間〜1か月。車・凹凸・冬・エア抜けの粘着剤の品には向かない

※3Mのスコッチカルのカタログは、ガラスやプラスチックに大きな面積を貼るときは、専用湿潤液での水貼りをすすめます。一方、3Mの英語の手引き(ドライ貼りのIB5.5)は、水貼りは製品の説明書がすすめる場合に限るとし、車や凹凸・平らでない面にはドライ貼りだけをすすめています。トーヨーケムはダイナカルについて「ウェット施工は、冬季の施工,3次曲面への施工,凹凸部への施工には適しません。」としています。

迷ったら、ドライ貼りが基本です。ドライ貼りは一度押さえると貼り直しにくいため、いきなり台紙を全部はがさず、テープで位置を決めてから半分ずつ貼る「センター貼り」で失敗を防ぎます。水貼りは液でシートが滑るので位置を直しやすい反面、乾くまで時間がかかり、その間(3Mのガラス面の資料では1週間〜1か月)は強くこすったり端に触れたりできません。

シートによっては、水貼りができません。3Mは、貼るときに巻き込んだ空気を逃がす特殊な構造の粘着剤(コンプライ粘着剤)を使ったSC001EAについて、水貼りは「フィルム膨れ・剥れの原因になりますので避けてください」とし、印刷用のIJ180Cv3-10XRも「直貼りのみ」です。貼る前に、シートの説明書で水貼りができるかを確かめます。

水貼りの液の濃さ

水貼りの液は、水に台所用の中性洗剤をごく少し入れたものです。3Mのウインドウフィルムの説明書は、施工液を「水 4 L に対し、中性洗剤 4 ml ~ 8 ml」(洗剤濃度0.1〜0.2%)とし、ガラス面の施工の資料でも、ガラスの洗浄に使う液は「中性洗剤溶液(0.1~0.2%)」です。500mlの霧吹きなら、洗剤は0.5〜1ml(小さじ1杯の10分の1〜5分の1)です。トーヨーケムのダイナカルの値は、0.1%以下(水100ccに1〜2滴)です。

ほかのサイトで「水の何分の1」「スプーン1杯」と書かれていることもありますが、メーカーの資料の値と比べると濃すぎることがあります。トーヨーケムも、洗剤が濃いと十分な粘着力が得られず、はがれや縮みの原因になるとしているので、まずはメーカーの値で作り、ガラスの上で軽く滑る程度かを確かめてから使います。

貼る前の準備:洗う・脱脂・位置決め・温度

貼る面の汚れと油分は、はがれの一番の原因です。3Mの手順は、中性洗剤をぬるま湯に溶かして洗い、そのあとイソプロピルアルコール70%・水30%の液で拭き、アルコールが蒸発する前に糸くずの出ない布で拭き取る、というものです。洗うのは貼る直前にします。トーヨーケムは、ペイント薄め液やシンナーを使わないよう注意し、アクリル板は中性洗剤だけで洗うよう求めます。

ガラス扉を、作業者がスプレーと白い布で拭いて汚れと油分を落としている手元
貼る前にガラスを洗って脱脂するイメージ

位置は、メジャーで測ってマスキングテープで印を付けてから決めます。窓なら、サッシや床からの高さをそろえた横の線を1本テープで引き、それを文字の下の基準にします。営業時間のように何行もあるときは、真ん中に縦の線も引き、行ごとの中心を合わせます。仮に当てたら、数歩下がって見て、外から見たときに傾いていないかを確かめます。

温度の目安は、3Mのスコッチカルが「貼り付け温度 10~38℃(平滑面)」、トーヨーケムのダイナカルが10〜30℃です。寒い日は、貼る面とシートだけでなく、まわりの空気も温めてから貼ります。新しく塗装した面は、塗料が固まるまで貼れません。3Mは塗料メーカーの硬化期間に従うよう求め、エイブリィ・デニソンは、自然乾燥の塗料なら少なくとも1週間(寒い時期や湿気の多いときはそれ以上)あけるよう求めます。

ドライ貼りの手順:センター貼りと上貼り

1231中央をテープで留める水平を見て、文字の上からテープを横に1本2上半分をめくって台紙を切るテープの際で台紙だけを切り取る3中央から上へこするスキージーで空気を外へ。下半分も同じ
位置を決めてから半分ずつ貼る「センター貼り」(黄色はアプリケーションシート、灰色は台紙、橙の矢印はスキージーの向き)

テープを蝶番(ヒンジ)のように使い、シートを半分ずつ貼るのがセンター貼りです。3Mの手引きでは、中央に幅2.5〜5cmのテープを貼って留め、片側ずつ台紙を切り取って、テープの近くから端へ押さえていきます。看板の板の文字など、1m前後の大きさに向きます。A4くらいまでの小さな文字は、上の辺をテープで留める「上貼り」で、台紙を少しずつはがしながら上から下へ押さえれば十分です。

  1. 位置を決めて、テープで留めるアプリケーションシートごと文字を当て、基準の線に合わせます。水平を見て、中央(小さな文字なら上の辺)をマスキングテープで留めます。
  2. 台紙を半分はがして切り取る片側をめくり、台紙をテープの際まではがしてハサミで切り取ります。台紙は、シートではなく台紙のほうを折り返すように引くと、文字が台紙に残りにくくなります。
  3. 中心から外へスキージーで押さえるめくった側を少し浮かせたまま、テープの近くから端へ押さえます。反対側も同じように、台紙をはがして押さえます。
  4. アプリケーションシートをはがす全体をもう一度こすってから、角からアプリケーションシートを折り返すように低い角度ではがします。最後に、文字の上から軽くもう一度押さえます。
白いアルミ複合板の看板の上で、中央をマスキングテープで留めたシートの片側をめくり、台紙を切り取っている手元
センター貼りで片側の台紙を切り取るイメージ

スキージーのかけ方

上から見る横から見る約45°進む向き1中心から外へ空気を端へ追い出す2半分ずつ重ねる1回ごとに前の幅の約半分を重ねてこする3しっかり押さえるスキージーは約45°に寝かせて強めに
スキージーのかけ方(3Mの施工の手引きの説明をもとにした図)

3Mの手引きは、スキージーを約45度に傾けて強めに押さえ、中心から外へ動かし、1回ごとに前の幅の約50%を重ねるよう書いています(窓のフィルムの日本語の資料では「1/2~1/3 程度重なるように」)。端から押さえると空気が中に閉じこめられるので、必ず真ん中から外へ逃がします。表面に傷を付けたくないシートには、フェルト付きのスキージーを使います。

アプリケーションシートのはがし方

◯ 折り返して低く(約180°)文字が板に残る✕ 真上に引き上げる文字が一緒にはがれやすい
アプリケーションシートは、折り返すように低い角度で引いてはがす(横から見た図)

アプリケーションシートは、3Mの手引きのとおり、シートを自分のほうへ折り返すように約180度の角度で引いてはがします。真上に引くと、細い文字が一緒に持ち上がりやすくなります。はがしたあとは、文字の上からもう一度押さえ直します。アプリケーションシートを貼ったまま長く日光に当てると、文字に固着してはがせなくなるので、貼ったらその場ではがします。

看板に貼った紺色の文字の上から、透明のアプリケーションシートを低い角度で折り返すようにゆっくりはがしている手元
アプリケーションシートを低い角度ではがすイメージ

水貼りの手順

  1. 液を作る500mlの霧吹きに水を入れ、中性洗剤を0.5〜1ml(0.1〜0.2%)入れて混ぜます。
  2. ガラスとシートの両方に吹くガラスを洗ってから、ガラスの面と、台紙をはがしたシートののり面の両方に、液をたっぷり吹きます。
  3. 位置を合わせる液で滑るので、貼ってから位置を合わせます。基準のテープに合わせ、水平を確かめます。
  4. 中心から外へ液を押し出すスキージーで中心から外へ、液と空気を押し出します。端からあふれた液はタオルで拭きます。
  5. 待ってからアプリをはがす3Mの水貼りの手引き(2014年版)では、15〜20分ほど待ってから、アプリケーションシートを約180度に折り返してはがします(24時間以上は残さない)。はがしたら、もう一度上から押さえます。
  6. 乾くまで触らない3Mの資料では、ガラスに貼ったシートは通常は1日たてば触れてもよく、乾くまでの目安は「1週間(夏季)~1か月(冬季)」です。
店のガラス窓に、作業者が霧吹きで薄めた洗剤の液を吹きかけている様子(手元と霧吹きだけ)
水貼りでガラスに液を吹くイメージ

水貼りは、冬や、車・凹凸のある面には向きません。ガラスが冷たいと液がなかなか乾かず、結露すると乾くまでさらに時間がかかるので、低い温度や結露のときは、3Mも空調を使うようすすめます。

窓ガラスに貼るとき

カットのデータOPEN左右を反転して切る店内から見るOPENのりの面をガラスへ外から見るOPEN正しく読める
ガラスの内側に貼って外から見せる「内貼り」は、文字を左右反転(鏡文字)で切る

ガラスの内側に貼って外から読ませる「内貼り」は、文字を左右反転(鏡文字)で切ります。サインシティの店舗用のカッティングシートも「内側から貼る場合には鏡文字でのデータ製作が必要となります。」としています。外側に貼る「外貼り」は正しい向きで切ります。どちらにするかはウィンドウサインの内貼り・外貼りにまとめました。

3Mのガラス面の施工の資料は、シートの端とガラスまわりのコーキング(すき間を埋めるゴム状の材料)の間に2〜3mmのすき間をあけるよう求めます。また、強化ガラスや熱線反射ガラスでは、ガラスの上でカッターを使うのはすすめられないので、あらかじめ寸法どおりに切る、というのが3Mの指示です。ガラスに付いた刃の傷は、割れのきっかけになることがあります。はみ出した部分は、ガラスの上で切らずに、あらかじめ寸法どおりに切っておくか、切り文字を注文します。

色の濃いシートを広く貼ると、日差しでガラスの中央が熱くなり、サッシに隠れた端との温度の差で割れることがあります(熱割れ)。板硝子協会は、網入りガラスはフロートガラスより熱割れに弱いとし、ポスターの貼り付けも原因に挙げています。3Mは、ガラスに貼る前に熱割れの計算をするよう求め、日当たりのよいガラスには暗い色や光を通さないフィルムを使わない、というのも3Mの注意です。文字だけを貼るなら面積は小さいものの、網入りガラスに大きな面で濃い色を貼るときは、販売店に相談してから決めます。

飲食店のガラス扉の外側に、白い切り文字「ひだまり食堂」と営業時間をスキージーで貼っている様子(手元だけ)
店のガラス扉に営業時間の文字を貼るイメージ

車に貼るとき

車は、ドライ貼りが基本です。3Mの英語の手引きは、車には水貼りをすすめていません。ボディのワックスはのりの付きを大きく下げるので、3Mの手引きでは溶剤系のクリーナーで落とします。エイブリィ・デニソンは、ワックスのほか、ポリマーやセラミックのコーティングも落とすよう求めています。

温度は、3Mの車両の手引きでは、気温とボディの表面がどちらも16〜32℃のときに貼ります。15℃より低いとボディに結露しやすく、貼ったあと12時間は16℃以上に保ちます。ドアのすき間など、パネルの継ぎ目をまたぐ文字は、貼ってから継ぎ目に沿って、塗装に傷を付けないよう慎重にカッターで切り、端を押さえ直します。窓は、ゴムのパッキンから3〜6mm離して切り、パッキンの上には貼りません。

窓ガラスには、貼れる場所の決まりもあります。前面ガラスと運転席・助手席の横のガラスには、検査標章などの決められたものや、貼っても透明で視界を妨げないものを除き、ものを貼れません(道路運送車両の保安基準第29条)。くわしくはカッティングシートの選び方の車の節に書きました。

白いワンボックスの社用車のスライドドアに、紺色の切り文字の社名「わかば設備」をスキージーで貼っている様子(手元だけ、電話番号はぼかす)
社用車のドアにカッティングシートの社名を貼るイメージ

看板の板・壁に貼るとき

アルミ複合板などの看板の板は、表面の保護フィルムをはがしてから、アルコールで拭いて貼ります。板の端まで文字や色を貼るときは、シートを少し大きめに貼り、板の裏側から端に沿ってカッターで切り落とすと、ふちがまっすぐそろいます。3Mのカタログは、スコッチカルを貼ったあと、どの基材でも端にエッジシール処理などを求めます。

コンクリートや、ザラザラした壁、塗装していない木は、普通のシートだと付きにくく、はがれやすい面です。こうした面に大きく表示したいときは、シートを看板の板に貼ってから壁に付けるか、CUVIC大阪に相談してください。シートの種類の選び方はカッティングシートの選び方にまとめました。

失敗したときの直し方

症状 原因と直し方
文字が台紙に残る アプリケーションシートの上からもう一度強くこすり、台紙のほうを折り返すようにはがす。寒いとのりが付きにくいので、温めてから
アプリと一緒に
文字がはがれる
浮いた所までシートを戻してこすり直し、低い角度で折り返してゆっくりはがす。水貼りは15〜20分待ってから
空気の泡 泡の端に針で小さな穴をあけ、指で空気を穴へ押し出す。カッターの刃で切らない
水の泡・くもり
水貼り
残った水によるもので、乾くと消えることが多い(乾燥の目安は夏1週間〜冬1か月)
シワ・ゆがみ 強く押さえる前なら、持ち上げて貼り直す。押さえたあとは、はがすとのりが弱くなる
端が浮く ドライヤーで温めて、スキージーで押さえ直す。寒い日に貼った端に起きやすい
位置がずれた ドライ貼りは直しにくい。次からはテープで留める「上貼り」「センター貼り」にする。水貼りなら乾く前に滑らせて直せる

※3Mの施工の手引き(ドライ貼り・水貼り・アプリケーションテープ・ガラス面)をもとにまとめました。気泡を抜く針について、3Mは刃物を使わないよう書いていますが、トーヨーケムはカッターの刃先も挙げています。

よくある失敗の多くは、位置決めを省いて台紙を一気にはがすことと、寒い日に貼ることから起きます。文字が細い、数が多い、面が広いといった難しい条件がそろうときは、無理に1人で貼らず、2人で作業するか、施工を頼むほうが結局は安く済むこともあります。

カッティングシートの剥がし方

古いシートは、ドライヤーやヒートガンで温めてのりを柔らかくし、端から低い角度でゆっくり引きはがします。何年も屋外にあったシートは硬くなって細かく割れやすく、温めながら少しずつはがします。広い面や、どうしてもはがれないシートには、塩ビ系フィルム用の剥離剤(サインシティではカルキラープラス 4L 13,750円、税込)を使い、残ったのりは糊落とし材(スチャットリムーバー R-1600 1L 3,828円、税込)で拭き取ります。

ガラスは、スクレーパーで残ったのりを削れますが、強化ガラスや熱線反射ガラスは刃で傷めないよう注意します。車の塗装の上では、刃物を使わず、剥離剤や糊落とし材が塗装を傷めないかを目立たない場所で試してから使います。くわしい手順は、グループのCUVICの古いカッティングシートの剥がし方にあります。

店のガラス窓に貼られた古い白い文字のシートを、ヒートガンで温めながら端からゆっくりはがしている手元
古いカッティングシートを温めながらはがすイメージ

自分で貼るか、施工を頼むか

持てる大きさの文字を、手の届く高さに貼るなら、手順どおりにゆっくり貼れば自分できれいに仕上がります。CUVIC大阪のウィンドウサインのページでも、「持てる程度の大きさやお二人で貼るなどの場合であれば、ゆっくり手順通りに行いましたらキレイに貼れるかと思います。」と案内しています。一方、次のような場合は、施工を頼むほうが安全で、仕上がりも確かです。

  • 2階の窓や看板など、2m以上の高い場所に貼る
  • ガラス一面や大きな看板など、1人で持てない大きさを貼る
  • 何台もの社用車や、何店舗もの窓に同じ文字をそろえて貼る
  • 古いシートを剥がしてから、新しいシートに貼り替える
  • 網入りガラスに大きく濃い色を貼るなど、割れや傷が心配な面

高さ2m以上の場所で墜落のおそれがある作業をさせるとき、事業者は、足場を組むなどして作業床を設けなければならず、それが難しいときは、防網を張る、墜落制止用器具を使わせるなどして墜落を防ぐ決まりがあります(労働安全衛生規則第518条ほか)。脚立の天板に乗らないことは、労働局のチェックリストにもある注意です。歩道に脚立や車を置いて作業するなら、道路使用の許可(道路交通法第77条)が要るかを、管轄の警察署に確かめます。

頼む作業 料金の例
小さな面の
貼り付け
500㎠まで
5,000円〜(税別)
窓一面程度の
文字の貼り込み
10,000円〜(税別)
車の前の左右ドア 5,400円(税込)
高所作業車
高さ4m以上
33,000〜66,000円
足場 22,000円〜
現地調査 基本無料(足場・作業車が要る調査は16,500円〜)

※2026年10月20日時点の公開価格。上の3行は他社の貼り付けの料金の例(デザインピット福山〈有限会社アイキュ〉、かんばん劇場〈石山製作所〉、アルフォリア・ジャパン)で、シートの製作費は別です。出張費などの扱いは各社で異なります。高所作業車・足場・現地調査はCUVIC大阪の記事「看板の張り替え費用」の目安(税込と表示)です。

サインシティは、切り文字を「通販でご購入頂き、お客様ご自身で貼ることで大幅なコストカットが可能です!」とし、施工を頼むと数万円が上乗せになるのが相場だと説明しています。CUVIC大阪は、ウィンドウサインを、自分で貼るなら製作・通販、貼り付けまでなら施工ありで「北海道から沖縄まで全国ご対応が可能です!」とし、夜間や土日祝日の施工、無料の見積もりにも応じます。看板として製作だけ頼む場合も、「看板製作のみでの販売も、看板設置工事までトータルなご依頼もどちらも大歓迎です!」(看板の外注)です。

カッティングシートの貼り方についてよくある質問

アプリケーションシートは、どれを選べばいいですか?

サインシティには、透明のフィルムタイプと和紙タイプがあります。透明は下の文字や貼る面が透けて見えるので位置を合わせやすく、初めての方に向きます。和紙は柔らかく曲面になじみ、値段が安めです。のりの強さは強・中・弱があり、一般的には中粘着が選ばれています。表面に凹凸のある質感のフィルムには、アプリケーションテープを使わないよう3Mが注意します。

幅の広い面に、シートをつないで貼るときは?

継ぎ目は、シートを重ねて貼ります。重ね幅は、トーヨーケムのダイナカルが10mm以上、3Mのガラス面の施工の資料では塩ビのグラフィックフィルムが10mm以上、スコッチカルのJS1000・JS6000シリーズなどが5mm以上です。突き合わせにすると、シートが縮んだときにすき間が出ることがあり、ガラスでは光も漏れます(3Mの窓の手引きは、突き合わせより重ねをすすめています)。重ねる向きは、3Mもトーヨーケムも、上の段を下の段にかぶせるよう書いていて、雨や汚れが重ね目に入りにくくなります。

暑い夏の日に貼るときの注意は?

3Mの英語の手引きでは、位置を直しやすい粘着剤のフィルム(コントロールタック)も、貼る面が38℃を超えるとその性質をほとんど失います。また、直射日光の下では水貼りの液が早く乾いて気泡が残りやすくなります。車は、ボディの表面を32℃未満に冷ましてから貼るよう求めています。アプリケーションシートを貼ったまま長く日光に当てると、文字に固着してはがせなくなるので、貼ったら早めにはがします。

カッティングシートが貼れない素材はありますか?

3Mのスコッチカルは、ポリエチレン・ポリプロピレン・フッ素樹脂には十分な接着力が得られないとして、貼り付けをすすめていません。トーヨーケムは、ダイナカルを使わないよう求める下地として、銅(銅板・真鍮板)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、コンクリートなどを挙げています。ザラザラした壁や布、塗装していない木も付きにくい素材です(カッティングシートが貼れない素材は?)。

貼ったあと、いつから掃除や洗車ができますか?

3Mの資料では、ガラスに貼ったシートは通常は1日たてば触れてもよく、掃除は乾いたあとに水洗いで、乾拭き・ブラシ・研磨剤は使いません。車は、3Mの車両の手引きでは、貼って24時間は洗わず、その後は手洗いか、ブラシなどが車体に触れないノンタッチ式の洗車機なら使えます。高圧の水は、3Mの車両の手引きがシートの端に向けないよう書き、日本の3Mの印刷フィルム(IJ180Cv3-10XR)の説明書は高圧洗車そのものをしないよう書いています。使うシートの説明書に従います。

一度貼ったシートを、きれいに貼り直せますか?

3Mは、ガラスに貼ったシートについて、一度剥がすと十分な接着力は得られないとしています。ドライ貼りで強く押さえる前なら持ち上げて直せますが、押さえたあとに位置を変えたいときは、新しく切り直すほうが確実です。水貼りなら、液が乾く前は滑らせて位置を直せます。

道具・シートの購入から、貼り付けの施工まで

スキージーやアプリケーションシート、3M スコッチカルなどのカッティングシート、切った文字は、サインシティで注文できます。高い場所や大きな面、何台もの車への貼り付けは、CUVIC大阪が全国で施工します。

0120-944-599受付時間:平日 9:00〜17:00(土日祝休み)

参考資料

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