仮囲いとは?高さ1.8mの設置基準と種類・費用の目安|シートの装飾と掲げる看板まで

仮囲い

※2026年10月時点の料金・法令・基準にもとづいています|執筆:CUVIC大阪 看板施工チーム(屋外広告士在籍)

仮囲い(かりがこい)は、工事のあいだ現場の周りを囲う仮設の塀です。建築基準法施行令第136条の2の20では、木造で高さ13mや軒の高さ9mを超える建物、木造以外で階数が2以上の建物の建築や解体の工事に、高さ1.8m以上の仮囲いを求めています。費用は、設置業者が公開している料金の目安で、高さ2mの万能鋼板が1mあたり3,200〜4,200円、白く平らなアドフラットが5,900〜6,800円(どちらも工期4か月で計算)です。

仮囲いの道路側の面は、工事のあいだ人の目に触れ続ける「看板」にもなります。グループのキュービック東京の目安では、インクジェットシートの製作は1㎡5,000円から(税別)、屋外で3〜5年の耐候性が目安の仕様です。ただし施工者名や広告を入れると、屋外広告物の扱いが変わります。建設業の許可票など、仮囲いに掲げる看板も、着工までにそろえておきます。

市街地の工事現場で、白いフラットパネルの仮囲いに、空と緑の街並みを描いたシートが貼られている様子
仮囲いの道路側の面は、工事のあいだ看板の役目も果たします

仮囲いが必要な工事と高さの基準

仮囲いの役目は、関係者以外の立ち入りと事故の防止、資材の盗難の防止、粉塵や騒音を抑えること、そして周りの景観への配慮です。設けるかどうかは建物の構造と大きさで決まり、新築だけでなく、修繕・模様替・解体(除却)の工事も対象になります。

工事の対象 仮囲い
木造で、高さ13m超か軒の高さ9m超の建物
建築・修繕・模様替・解体
高さ1.8m以上が必要(建築基準法施行令第136条の2の20)
木造以外(鉄骨・鉄筋コンクリートなど)で、階数が2以上の建物
地階も階数に数える
高さ1.8m以上が必要(同上)
上の2つにあたらない建物
高さ13m以下・軒の高さ9m以下の木造(一般的な木造2階建ての住宅など)、地階のない木造以外の平屋など
施行令の対象外。ただし国の建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事等編)は、建物の規模にかかわらず、原則として高さ1.8m以上の仮囲いを求めている
同等以上の効力のある他の囲いがある
施行令のただし書き
新たに設けなくてよい
現場の周りや工事の状況から、危害防止上支障がない
同上
設けなくてよい場合がある

高さは、仮囲いを立てる位置の地盤面から測ります。現場を掘り下げていて、周りの道路より地盤面が低いときは、周りの地盤面から1.8m以上が必要です。

控え仮囲い1.8m以上特に必要なら3m道路側(周りの地盤面)工事現場の地盤面
現場の地盤面が周りより低いときは、周りの地盤面から1.8m以上を測ります(建築基準法施行令第136条の2の20)

「仮囲いは3m」という説明もよく見かけますが、法令の最低は1.8mです。3mは、国土交通省の建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事等編)が「特に必要がある場合は3メートル」以上としている目安で、公共建築工事の積算基準にも高さ3.0mと2.0mの区分があります。同じ要綱は、仮囲いを強風などで倒れない安全な構造にすること、出入口は引戸か内開きにして、工事に使わないときは閉め、公衆の立ち入りを禁じる掲示をすることも定めました。車両の出入りが多い出入口には、原則として交通誘導警備員を置きます。

仮囲いの種類と選び方

仮囲いの材料は、見た目、価格、風の受け方、シートの貼りやすさで選びます。

種類 特徴と向く現場
フラットパネル
アドフラットなど。高さ2〜4m、幅500mm
表面が平らで凹凸がなく、アドフラットは白い焼き付け塗装。市街地の建築現場に多く、シートを貼る・印刷するなどの装飾に向く
安全鋼板(万能鋼板)
波形の鋼板。高さ2〜3m
価格が安く、解体や土木の現場に多い。波形のため、シートは追従性の高い材料を使い、貼る手間がかかるぶん単価が上がる
樹脂パネル
PVC製のフラットパネルなど
鋼製より軽い。CUVICのレンタル品のプラットウォール(PVC製フラットパネル)は、鋼製の仮囲いより重さが63%軽い
ガードフェンス・メッシュフェンス
網状のパネル
風が抜け、見通しがよい。高さ1.8mに届かない製品もあり、施行令の仮囲いとして使うなら高さと構造を確かめる
単管とシート
単管パイプにメッシュシートや防音シート
短期・小規模の現場向け。防音・防塵のシートを組み合わせられる

フラットパネルは面が平らなぶん、風をまともに受けます。控えのパイプを斜めに入れて支えるのが基本で、風の強い場所では、穴の開いたパンチングパネルを選ぶ例もあります。出入口には、パネルゲート、キャスター付きのゲート、ジャバラ式のゲートなどを、車両の大きさに合わせて組み合わせます。

工事現場で、白いフラットパネル、波形の鋼板、網状のフェンスの3種類の仮囲いが並んで立っている様子
左からフラットパネル、波形の安全鋼板、網状のフェンス

仮囲いの費用の目安と計算例

資材のレンタルと設置・撤去を一括で業者に頼む場合、仮囲いは1mあたりの単価で見積もられることが多く、高さと材料で単価が変わります。公開されている料金の例です。

内容 金額の例
万能鋼板(安全鋼板)の仮囲い
1mあたり。工期4か月で算出(設置業者の料金目安)
高さ2m:3,200〜4,200円
高さ3m:3,600〜5,000円
アドフラット(フラットパネル)の仮囲い
同上
高さ2m:5,900〜6,800円
高さ3m:6,800〜7,700円
パネルゲート
1基(同上)
36,000円〜
フラットパネルを買う場合
新品、高さ3m・厚さ1.2mm、1枚(幅500mm)
5,500〜6,090円(税別)

※2026年10月6日時点で各社のページに載っている金額です。税別と書いたもの以外は、ページに税の表記がありません。工事の料金目安は群馬県の設置業者、購入価格は仮設資材の通販2社のものです。運搬費、道路の許可の費用などは、現場によって別にかかります。

たとえば、間口15m・奥行10mの敷地を高さ2mのアドフラットで囲み、出入口にパネルゲートを1基付けるとします。周囲50mのうちゲートの部分を除いた45mで計算すると、仮囲い45m×5,900円=265,500円に、ゲート36,000円を足して、301,500円からが目安です(工期4か月の料金目安から計算)。道路に面した15mにシートを貼るなら、15m×高さ2mの30㎡で、インクジェットシートの製作費が30㎡×5,000円=150,000円から(税別。貼り付けの費用は別に見積もり)かかります。

レンタルには最低の期間を決めている会社もあります。工期が短い現場や、自社の資材を何度も使い回す会社なら、購入とレンタルの両方で見積もりを取って比べます。買う場合、フラットパネルは幅500mmなので、1mあたり2枚がいります。

フラットパネルやゲートのレンタルと、仮囲いへのシートの貼り付けを、グループのCUVICでまとめて承ります

CUVICの仮囲いレンタルを見る›

工事現場で、作業員が白いフラットパネルを並べて立て、斜めの控えパイプを取り付けている様子
仮囲いは、控えのパイプで支えて風に備えます

仮囲いのシート装飾・印刷(イメージアップ)

仮囲いに貼るシートは、工事の期間と下地の材料、表示する内容で選びます。キュービック東京の仮囲いシートの目安です。

シートと作業 費用の目安(税別)
インクジェットシート
製作のみ。最短4営業日から
1㎡5,000円〜
インクジェットシート
製作と貼り付け
面積・現場の条件で見積もり
マグネットシート
製作。鋼板に付け外しできる
1㎡6,000円〜
カッティングシート
製作と貼り付け。文字やロゴ
1㎡5,000円〜
デザイン・撤去 内容・面積で見積もり

※2026年10月6日時点。キュービック東京のページの金額です。夜間・休日の施工や交通誘導員が必要な場合は割増になり、交通費・高所作業車・道路使用許可の申請費用などが別にかかることがあります。

インクジェットシートは、紫外線をカットするラミネートで保護すると、屋外で3〜5年の耐候性が見込めます。白い鋼板やフラットパネルにはそのまま貼れ、網状のフェンスには巻き付けて結束し、波形の鋼板には凹凸に沿う材料を使います。フェンスや波形の鋼板は手間がかかるぶん、単価が上がります。剥がしやすい再剥離タイプや防炎認定シール付きのシートも、ご要望があれば製作します。ただし、貼っていた期間や環境、剥がし方によっては、多少の糊残りが出ることがあります。

短期の告知なら、裏糊付きの短期用シートを選ぶ方法もあります。埼玉県の看板会社の価格表では、仮囲いに貼る短期予告シートの一例が横6m×縦2m(シート5枚つなぎ)で79,800円(税別、完全データ入稿の場合、耐候1年程度)、現場での施工は25,000円からの追加です。

デザインは、会社のPR、自然や環境、子どものイラスト、モダンな柄などから、現場の周りの景観に合わせて考えます。完成予想図や工程表、緊急時の連絡先を入れると、近隣への工事の案内も兼ねられます。

工事現場の白い仮囲いに、作業員がイラストを印刷した大きなシートをヘラで貼っている様子
シートは、継ぎ目と柄の位置を合わせながら貼っていきます

シートを頼む流れと納期

シートは仮囲いが立ってから貼るため、仮囲いの設置日から逆算して段取りを組みます。キュービック東京では、次の流れで進めます。

  1. 問い合わせ・ヒアリング現場の住所、仮囲いのおおよその長さと高さ、下地の種類、貼る期間、施工の希望時期を伺います。正確な寸法が分からなくても相談できます。
  2. 見積もり伺った内容から概算を出します。施工も頼む場合は、必要に応じて現地を確かめ、下地の状態や高所作業の要否、搬入経路をふまえて正式な見積もりを作ります。
  3. デザインの制作と確認完成予想図や工程表、ロゴなどの素材からデザイン案を作り、修正を反映します。防炎や再剥離の仕様が必要なら、この段階までに伝えます。
  4. 製作と施工日の調整製作は、デザインが決まってから最短4営業日です。
  5. 現場での施工・完了の報告施工写真を添えて完了を報告します。工事が終わったときの撤去も頼めます。

CUVIC大阪は、全国の拠点で50台以上のインクジェットプリンターを備え、シートとラミネートの組み合わせや、メーカーごとの耐候性のテストも自社で行います。北海道から沖縄まで、全国の現場に対応します。

仮囲いの広告と屋外広告物の許可

大阪市の屋外広告物条例では、工事現場の仮囲いに表示する広告物のうち、周囲の景観に調和し、営利を目的としないものは、許可が要りません(条例第7条第1項第6号、屋外広告物のしおり)。大阪府の質疑応答集では、施工者の企業イメージを感じさせない単なる絵は屋外広告物にあたらず、施工者名などが入れば、その部分は屋外広告物として扱うとしています。第三者の広告や商品の宣伝を出すときは、許可が必要かどうかを、現場のある市町村の窓口で確かめます。

大阪市では、道路の上にはみ出した部分の仮囲いに広告を出せません。市の屋外広告物申請Q&Aは、敷地内の仮囲いや足場には掲出できる一方、道路の占用許可を受けて道路上に設けた部分には設置できないとしています。インクジェットシートの材料や看板の種類は、インクジェット出力シートとは?が参考になります。

仮囲いのシートは、デザインから製作・貼り付けまで承ります

仮囲いシート印刷の料金を見る›インクジェットシート看板を見る›

仮囲いに掲げる看板・標識

仮囲いは、法令で掲示が決められた看板を掲げる場所にもなります。必要なものは、工事の内容によって変わります。

1建設業の許可票元請の会社2労災保険関係成立票3確認済の表示建築確認が必要な工事4石綿の事前調査結果解体・改修。A3以上5建築計画のお知らせ大阪市・高さ20m超6関係者以外立入禁止出入口7装飾シートイメージアップ7123456出入口道路側から見た仮囲い(例)
仮囲いに掲げる看板の例。必要なものは、工事の内容や元請かどうかで変わります
看板・標識 根拠と要点
建設業の許可票
建設業法第40条
発注者から直接請け負った元請が、現場ごとに公衆の見やすい場所に掲げる。現場用は縦25cm以上×横35cm以上
労災保険関係成立票
労働保険徴収法施行規則第77条
建設の事業の事業主が、見やすい場所に掲げる
確認済の表示
建築基準法第89条
建築確認が必要な工事の施工者が、建築主・設計者・施工者・現場管理者の氏名などと、確認があった旨を表示する
石綿の事前調査結果
大気汚染防止法第18条の15
解体・改修の工事で、元請業者が公衆に見やすいように掲示する。掲示板はA3以上
解体工事業者の標識
建設リサイクル法第33条
解体工事業の登録業者が、現場ごとに公衆の見やすい場所に掲げる
施工体系図
建設業法第24条の8
発注者から直接請け負った特定建設業者で、下請契約の総額が5,000万円(建築一式は8,000万円)以上の工事と、下請契約を結ぶ公共工事で、現場の見やすい場所に掲げる(公共工事は公衆が見やすい場所にも)
建築計画のお知らせ
大阪市の建築計画の事前公開に関する指導要綱
高さ20m超の建物。縦横90cm以上の標識を、工事が終わるまで設置する

出入口には、建設工事公衆災害防止対策要綱にもとづく「関係者以外立入禁止」などの掲示を付けます。現場で出る産業廃棄物を保管する場所には、産業廃棄物の保管場所の掲示板も必要です。工事中の注意を呼びかけるSL看板などはSL看板とは?で、工事現場の掲示物の一覧はグループのキュービック福岡の記事でも紹介しました。建設業の許可票と解体工事業者の登録票は、サインシティにW450×H350mmのものがあり、6,380円(税込)からです。

許可票や工事看板、仮囲いに張る幕は、サインシティで購入できます

許可票・登録票を見る›工事看板・標識を見る›防炎ターポリン幕「安全第一」を見る›

工事現場の仮囲いの出入口付近に、白い標識板が何枚か並んで掲げられている様子
許可票などの看板は、道路から見やすい位置に掲げます

歩道や道路に仮囲いを出すとき

仮囲いが歩道や車道にはみ出す場合は、道路管理者の道路占用許可が必要です(道路法第32条)。道路法施行令第7条第4号には、占用の許可が必要な物件として「工事用板囲、足場、詰所その他の工事用施設」が挙げられています。大阪市道では、工事用の足場や仮囲いの申請は各工営所が窓口で、手数料は1件1,100円です。占用料は道路の場所で変わり、国が管理する国道では、大阪市は第1級地で、工事用施設は1㎡・1か月あたり3,300円です。

道路で作業をする場合は、別に所轄の警察署の道路使用許可が要ります(道路交通法第77条第1項第1号)。大阪府警の手数料は工事・作業で2,500円、許可までは原則7日(行政庁の休日を除く)ほどです。道路上で仮囲いを組み立てたり、シートを貼ったりする作業も、この許可の対象です。費用の考え方は看板の設置費用・取り付け費用の相場で取り上げました。

仮囲いについてよくある質問

仮囲いを設けないと、罰則はありますか?

施行令の仮囲いの規定は、建築基準法第90条(工事現場の危害の防止)にもとづく技術基準です。第90条第1項に違反した場合は、100万円以下の罰金の対象になります(同法第101条第1項第18号)。

仮囲いのレンタルは、最低どのくらいの期間から借りられますか?

会社によって違います。仮囲い鋼板のメーカーの鈴東は、東京(関東圏)と大阪(関西圏)でレンタルも行っており、1日からでも借りられるものの、料金は最低保証日数の30日分がかかるとしています。グループのCUVICのレンタルでは、期間は搬入した日から返却した日までで、料金は月額で計算します。レンタル料金のほかに、配達料金もかかります。

すでに立っている仮囲いに、シートだけ貼ってもらえますか?

できます。CUVICでは、設置済みの仮囲いに印刷したシートを貼るだけの依頼にも対応します。キュービック東京は、製作だけの依頼や現場への直送にも対応し、最小ロットの制限を設けていません。

仮囲いに貼るシートは、防炎でなければいけませんか?

消防法では、工事中の建物など(都市計画区域外の住宅などを除く)で使う工事用シートは、防炎性能のあるものにする決まりがあります(消防法第8条の3、消防法施行令第4条の3)。装飾用のシートがこれにあたるかは使い方で変わるため、所轄の消防署に確かめます。防炎認定シール付きのシートも、ご要望があれば製作します。

仮囲い工事の費用は、どの科目で処理しますか?

公共建築工事の共通費積算基準では、仮囲いは共通仮設費のうちの工事施設費に入ります。会社の会計でどの科目にするかは、顧問の税理士に相談します。

仮囲いのシートや看板を相談するときに用意するもの

次のことが分かると、デザインと見積もりが早く進みます。大きさはおおよそでかまいません。

  • 仮囲いの長さと高さ
  • 下地の種類(フラットパネル・波形の鋼板・網状のフェンスなど)と、現場の写真
  • 貼りたいデザインの素材(ロゴ、完成予想図、工程表など)
  • 工期と、施工できる日・時間帯(夜間や休日の作業になるか)
  • 仮囲いが歩道や道路にはみ出すかどうか

仮囲いのシート装飾・工事看板はCUVIC大阪へ

仮囲いのシート装飾から、許可票などの工事看板まで、一度にご相談いただけます。おおよその大きさが分かれば、概算のお見積もりをお出しします。仮囲いのレンタルも、グループのCUVICで承ります。お見積もりは無料です。

0120-944-599受付時間:平日 9:00〜17:00(土日祝休み)

参考資料

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