
※2026年9月時点の法令・自治体の情報をもとに作成しています|執筆:CUVIC大阪 看板施工チーム(屋外広告士在籍)
「看板の許可を更新するのに、点検報告書が必要と言われた」「看板の点検は義務だと聞いたけれど、何をすればいいのか分からない」——看板は設置したら終わりではなく、持ち主には安全に保つ責任があります。
2015年に札幌市で看板が落下して通行人が重体となった事故をきっかけに、国は屋外広告物条例のガイドラインを改正し、多くの自治体で看板の点検と報告が求められるようになりました。この記事では、屋外広告士が30名以上在籍するCUVIC大阪が、看板点検の義務の内容、対象となる看板、点検の頻度や資格者、費用の目安、報告書の提出までの流れを解説します。

この記事の結論(30秒でわかる要点)
- 許可を受けて表示している看板は、多くの自治体で、許可の更新時に有資格者による点検と報告が求められます。国が2016年に屋外広告物条例のガイドラインを改正したことがきっかけです。
- 大阪府では2018年10月から、高さ4mを超える看板の許可更新時に安全点検結果報告書の添付が必要です(大阪市など独自の条例を定める市を除く)。大阪市でも、継続許可の申請に点検報告書が必要です。
- 点検できるのは、屋外広告士や屋外広告物点検技能講習の修了者などの有資格者です。国の指針では、年1回程度の点検が望ましいとされています。
- 点検費用の目安は、CUVICの場合、申請に必要な最低限の点検で27,500円〜、報告書に必要な21項目の点検で55,000円〜(税込・高所作業車などは別途)です。
- 点検を怠って看板が落下し、人にけがをさせた場合、看板の占有者や所有者が損害賠償の責任を負うことがあります。
看板の点検は義務?法律・条例のルール
看板の点検は、屋外広告物条例によって、許可を受けた看板の持ち主に求められているのが一般的です。ただし、対象となる看板や点検のタイミングは自治体ごとに異なるため、看板がある自治体のルールを確認する必要があります。
きっかけは2015年の札幌市の看板落下事故
2015年2月15日、札幌市中央区の飲食店ビルで、壁面に取り付けられていた突き出し看板が落下し、通行中の女性の頭部に直撃して重体となる事故が起きました。支柱部分の腐食が原因ではないかと報道されています。この事故を受けて、看板の安全管理を見直す動きが全国に広がりました。
国のガイドラインで「点検」と「報告」が求められるように
国土交通省は2016年4月、自治体が条例をつくる際の手本となる「屋外広告物条例ガイドライン(案)」を改正しました。主な内容は次の3つです。
- 看板の所有者・占有者に、補修などの必要な管理を行い、良好な状態に保つ責務があることを明記
- 屋外広告士など専門的な知識をもつ人に、本体や接合部、支持部分の劣化・損傷を点検させること
- 許可の更新などの申請をするときに、点検の結果を報告すること
このガイドラインにもとづいて、各自治体が条例を改正し、点検の義務化が進んでいます。
大阪・東京など主な自治体のルール
| 自治体 | 点検・報告の主なルール |
|---|---|
| 大阪府 (大阪市など10市を除く府域) |
2018年10月から、高さ4mを超える広告物の許可を更新する際に、安全点検結果報告書と点検者の資格を証明する書類の写しを添付 |
| 大阪市 | 継続許可の申請に、点検報告書(管理者が記入)と、広告物の全景がわかる現況写真を添付 |
| 東京都 | 広告物等に屋外広告物管理者の設置が義務。継続・変更許可の申請時に、屋外広告物自己点検報告書を提出 |
| 札幌市 | 原則として許可が必要なすべての広告物が対象。屋外広告物点検技能講習の修了者などが点検し、報告書を作成 |
※各自治体の公表情報(2026年9月時点)をもとに要約しています。対象となる規模や様式などの詳細は、看板がある自治体の屋外広告物の担当窓口でご確認ください。
条例で許可が不要とされる小さな看板でも、落下などで他人に損害を与えた場合は、看板の占有者や所有者が賠償責任を負うことがあります(民法第717条の工作物責任)。点検の義務がない看板も、定期的に状態を確認しておきましょう。
看板点検では何を調べる?主な点検箇所と方法
国土交通省の「屋外広告物の安全点検に関する指針(案)」では、点検箇所を大きく6つに分けています。
| 点検箇所 | 主なチェック内容 |
|---|---|
| 基礎部・上部構造 | 傾き、ぐらつき、ひび割れ、腐食 |
| 支持部 | 接合部の腐食、ボルトなどの緩み |
| 取付部 | アンカーボルトの腐食、コーキング(すき間の防水材)の劣化 |
| 広告板 | 表示面の破損、側板の変形、底部の腐食 |
| 照明装置 | 不点灯、取付部の破損、周辺機器の劣化 |
| その他 | 付属部材や避雷針の腐食 |
点検は、目で見て確認する目視のほか、ハンマーで叩いた音で内部の腐食や緩みを調べる打診などで行います。外から見えない部分は、カバーを開けて内部を確認する「内部点検」が必要になることもあります。点検の結果は、「早急な処置が必要」「早急な点検が必要」「内部点検が必要」といった危険度に分けて判定します。


ドローンによる点検は使える?
屋上看板など近づきにくい看板では、ドローンで撮影して外観の劣化を確認する方法もあります。高所作業車や足場を使わずに全体を確認できるのが利点ですが、打診や手で触れての確認はできません。ドローンは状況を把握するための補助として使い、必要な箇所は近くで点検するのが基本です。

看板点検は誰ができる?必要な資格
条例にもとづく点検と報告は、自治体が定める資格をもつ人が行う必要があります。大阪府で点検者として認められているのは、次の3つです。
| 資格 | 内容 |
|---|---|
| 屋外広告士 | 屋外広告物の設計・施工・管理に関する専門知識をもつ資格 |
| 屋外広告物点検技能講習の修了者 | 日本屋外広告業団体連合会などが実施する点検の講習を修了した人。2025年12月時点で約9,300人が修了 |
| 特種電気工事資格者 | ネオン工事に関する資格。ネオンサインの点検が対象 |
大阪府では2018年の条例改正で点検者の資格が厳しくなり、一級建築士や、府・市が開く屋外広告物講習会の修了者は、点検者の資格に含まれなくなりました。「以前は自分で書いていた」という場合も、現在のルールを確認しておきましょう。
CUVIC大阪には屋外広告士が30名以上在籍しており、点検から報告書の作成までまとめて対応しています。

看板点検の頻度とタイミング
条例で報告が求められるのは主に許可の更新時ですが、看板を安全に保つには、それ以外のタイミングでも点検しておくと安心です。
- 許可の更新時:多くの自治体で、点検と報告が必要です。
- 年1回程度:国の指針では、年1回程度の点検が望ましいとされています。
- 台風・地震・大雪のあと:強い力がかかったあとは、ぐらつきや破損がないか確認しましょう。
- 設置から10年を超えたら:外から見えない部分の腐食が進んでいることがあるため、内部点検も検討しましょう。
日ごろからできるセルフチェック
資格が必要なのは条例にもとづく点検と報告で、日ごろの確認は看板の持ち主が自分で行えます。次のような変化に気づいたら、早めに専門業者に相談しましょう。
- 看板が傾いている、風が吹くとぐらつく・音がする
- 取付金具や支柱のサビ、外壁にサビが垂れた跡がある
- 表示面に割れやひび、外れかけている部分がある
- 照明が点かない、ちらつく
- ボルトが浮いている、コーキングが切れている
- 看板の内部に水がたまっている

看板点検の費用相場
看板点検の費用は、点検の内容と、高所作業車などが必要かどうかで変わります。CUVICの点検プランの目安は次のとおりです。
表は横にスクロールできます →
| 点検プラン | 料金の目安(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| Aプラン | 27,500円〜 | 屋外広告物の許可申請に必要な、最低限の点検 |
| Bプラン | 55,000円〜 | 目視が主体の点検。安全点検報告書に必要な21項目を点検 |
| Sプラン | 別途お見積もり | 看板を分解し、内部まで詳しく調べる点検 |
高所作業車(33,000〜66,000円)や交通誘導警備員(22,000円〜)が必要な場合や、遠方の場合は、別途費用がかかります。
出典:CUVIC「看板点検サービス」「看板工事の料金の目安」(2026年9月時点)
点検費用を抑えるコツ
- 複数の看板・店舗をまとめて点検する:高所作業車や移動の手配が1回で済みます。全国に店舗がある場合は、一斉点検も相談できます。
- 修理やLED化と同じタイミングにする:点検で見つかった不具合をその場で直せば、作業車の費用が重複しません。
- 更新期限の前に余裕をもって依頼する:直前の依頼は日程の調整が難しくなり、作業車の手配が別日になることもあります。
看板の点検・報告書の作成はCUVIC大阪へ
許可の更新時期や看板の設置場所、おおよその大きさをお知らせいただくと、ご相談がスムーズです。屋外広告士が点検から報告書の作成まで対応します。
0120-944-599受付時間:平日 9:00〜17:00(土日祝休み)
看板点検の流れ(ご依頼から許可の更新まで)
- ご相談許可書(許可番号・許可期限がわかるもの)、看板の設置場所、看板の種類や大きさをお知らせください。
- 日程の調整・手配必要に応じて、高所作業車や道路使用許可の手配を行います。
- 点検目視や打診で、本体・支持部・取付部・照明などを確認します。必要な場合は内部点検も行います。
- 報告書の作成・結果のご説明写真付きの報告書を作成し、危険度に応じた対応をご説明します。
- 補修・改修のご提案不具合が見つかった場合は、修理やLED化、表示面の張り替えなどをご提案します。
- 許可の更新申請報告書を添えて、自治体に更新の申請を行います。
許可の期限が近づくと点検の依頼が重なりやすいため、更新期限の1〜2か月前には相談しておくと安心です。大阪市の場合、許可期間が満了する1か月ほど前に、継続申請を知らせる文書が届きます。

点検で不具合が見つかったら
点検で不具合が見つかった場合は、危険度に応じて対応します。落下のおそれがあるなど早急な処置が必要なときは、立ち入りを制限したうえで、すぐに補修や撤去を行います。

点検を怠るとどうなる?
- 許可を更新できない:報告書の提出が必要な自治体では、点検をしないと更新の手続きができません。
- 事故のときに責任を問われる:看板が落下して人にけがをさせた場合、看板の占有者や所有者が損害賠償の責任を負うことがあります(民法第717条)。
- 自治体から指導を受ける:管理が不十分な看板は、条例にもとづいて改善や撤去を求められることがあります。
点検は、事故を防ぐためだけでなく、不具合を小さいうちに見つけて修理費を抑えることにもつながります。
看板点検に関するよくある質問
看板の点検は法律で義務付けられていますか?
看板の点検は、各自治体の屋外広告物条例で定められているのが一般的です。国土交通省が2016年に屋外広告物条例のガイドラインを改正し、有資格者による点検と、許可の更新時の報告を盛り込んだことをきっかけに、多くの自治体で点検が義務化されました。対象や手続きは自治体ごとに異なります。
点検が必要なのはどんな看板ですか?
自治体によって異なります。たとえば大阪府では、高さ4mを超える広告物の許可を更新する際に、安全点検結果報告書の添付が必要です(大阪市など独自の条例を定める市を除く)。大阪市や東京都では、継続許可の申請に点検報告書の提出が求められます。
看板の点検はどのくらいの頻度で必要ですか?
条例で報告が求められるのは、主に許可の更新時です。国土交通省の指針では、年1回程度の点検が望ましいとされています。台風や地震のあと、設置から10年を超えた看板も、点検をおすすめします。
自分で点検して報告書を出してもよいですか?
条例にもとづく点検と報告は、自治体が定める資格者が行う必要があります。大阪府で認められているのは、屋外広告士、屋外広告物点検技能講習の修了者、特種電気工事資格者(ネオン)です。日ごろのセルフチェックは、看板の持ち主が行ってかまいません。
看板点検の費用はいくらですか?
CUVICの場合、屋外広告物の申請に必要な最低限の点検で27,500円〜、安全点検報告書に必要な21項目の点検で55,000円〜(税込)が目安です。高所作業車や警備員が必要な場合、遠方の場合は、別途費用がかかります。
看板点検の費用の勘定科目は何ですか?
一般的には、修繕費や支払手数料などで処理されます。会社の処理方針によって異なるため、顧問の税理士にご確認ください。
他社が設置した看板も点検してもらえますか?
はい、ご相談を承っています。看板の種類や設置状況を確認したうえで、点検の内容と費用をご案内します。
ドローンで点検することはできますか?
屋上看板など近づきにくい看板の外観を確認する方法として、ドローンが使われることがあります。ただし、打診や手で触れての確認はできないため、補助的な方法と考えるのが一般的です。
大阪以外の看板や、複数店舗の看板もまとめて点検できますか?
はい。CUVIC大阪は全国50拠点のネットワークで、北海道から沖縄まで看板の点検に対応しています。複数の店舗の看板を一斉に点検したい場合もご相談ください。
まとめ|看板の点検は「許可の更新前」と「年1回」を目安に
- 許可を受けた看板は、多くの自治体で、更新時に有資格者による点検と報告が必要です。
- 大阪府では高さ4mを超える看板が対象です。大阪市や東京都では、継続許可の申請に点検報告書を提出します。
- 点検できるのは、屋外広告士や屋外広告物点検技能講習の修了者などです。
- 国の指針では、年1回程度の点検が望ましいとされています。台風のあとや、設置10年を超えた看板も点検しましょう。
- CUVICの点検費用の目安は、27,500円〜(最低限の点検)、55,000円〜(21項目の点検)です。
許可の更新期限が近い場合や、看板の状態が気になる場合は、早めにご相談ください。点検から報告書の作成、見つかった不具合の修理まで、まとめて対応します。
看板の安全点検はCUVIC大阪へ
屋外広告士が30名以上在籍する看板のプロが、点検から報告書の作成、修理・LED化・撤去のご提案まで対応します。お見積もりは無料、全国50拠点のネットワークで複数店舗の一斉点検にも対応しています。
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